ダイヤモンドがもたらす「力」の世界

あなたはダイヤモンドを知っていますか?

ダイヤモンドを知っていますか??なんて質問は愚問ですね。

当たり前でしょう?馬鹿にしないで。とイラっと来た方、ごめんなさい。
今日は高野睦子的ダイヤモンド考を書かせていただきます。

ダイヤモンドっておそらく女性はみんな大好き!じゃないかなと思っているのです。
宝石の興味ない方は除外して、宝石好きだなという方にとってダイヤが嫌いなんて方は
それほどいないと思うのです。
そして宝石の中では一番有名ですよね。

ダイヤモンドあれこれ

ダイヤモンドというのは炭素だけの単一元素だけでできているという点でも希少な宝石です。
一般的には2つ以上の元素が結びついてできているのが天然石ですが、ダイヤモンドは炭素だけです。

炭素に色の要素が入り込んだとき、ブルーやイエロー、ピンクダイヤモンドなど、カラーダイヤモンドが
できるのですが、皆さんがよく目にする透明なダイヤモンドは炭素だけ。

さらに炭素だったら何でもダイヤモンドになれるわけではありません。

高温高圧のマグマが音速で噴火して地上に飛び出し、急速に冷え固まった場合だけ
ダイヤモンドになります。

ゆっくりと冷えたものはなんと鉛筆の芯になってしまう。
それほどタイトな状況でしかダイヤモンドは作られません。

アマダス〜征服されざるもの〜

ダイヤモンドの語源は「アマダス」。

征服されない・何事にも屈しないというギリシャ語が語源となっています。
その硬さと唯一無二の輝きがそれを彷彿とさせるのでしょう。

ダイヤモンドはその硬さから研磨がとても大変です。
研磨技術が発達したのが18世紀といわれていますが、それよりも古代から
ダイヤモンドは特別な石として大切にされてきました。

権力者たちはダイヤモンドを「権力の象徴」として。
「安心・安全を保証するもの」として。
「毒から身を守るもの」として身につけてきました。

そしてもちろん永遠の愛の証としても使われてきた歴史があります。

ダイヤモンドを見比べてみると・・・

いろいろなところで書いてきていますが、私は宝石を扱ってきながらも
ダイヤモンドにはなかなか手を出しませんでした。

なぜならばダイヤモンドには品質をランク分けする4Cという明確な基準が設けられているからです。

・クラリティ(透明度)
・カラー
・カット
・カラット(重さ)

これらに沿ってダイヤモンドがランクづけされますから「目利き」なんていらないんだと
思ってきたからです。

しかしあるときさまざまなダイヤモンドを一堂に会して見比べたとき、4Cがぶっ飛んだという経験が
ダイヤモンドを扱うようになったきっかけになりました。

ダイヤモンドの訴え

たくさんのダイヤを前にして、とてつもないパワーを感じるものもあれば
静かに佇んでいるものもありました。

そして一般的には「白」(透明)の方がいいとされるダイヤですが、ブラウンやイエローに
底知れないエネルギーを感じました。

現在、白〜イエロー〜ブラウンダイヤモンドを持っていますが、色がついている方から売れて
行きます。

白いダイヤにはもちろん魅力もあるし美しさもある。
けれどおすすめしたいのは色が付いているダイヤモンドが多いのです。

一つ前の記事でも書きましたが、色には思いのほかメッセージ性が詰まっています。
ブラウンにはブラウンの、イエローにはイエローのストーリーが溢れ出てくるのです。

そしてダイヤモンドは「固める」という作用があります。

結婚の誓いとしてダイヤが選ばれるのはこの作用を持ってしてだと思います。
「この相手に」と決めたからこそ、ダイヤで固めたいと願う。

この「固める」という作用は私たちがダイヤを身につける際にきちんと考えなければ
いけないものだと思います。

何を固めるのか。
あなたは何にコミットして、本当にそれを貫き通しますか?

そんな問いがダイヤには込められているのです。

私の一存ですが、宝石をお勧めする際、オパール、カラーストーン、ダイヤモンドという
ざっくりと大きなカテゴリー分けが行われます。

オパールは全方位底上げ。なにがどうでもいい、人生の土台を丸っと底上げし、身につける
人の質をググッと前に押し出してくれる石です。

カラーストーンは「こうなりたい」という理想のために、またはあなたという人の色を
より濃くするために、その石の持つ色とエネルギーをピンポイントで使うイメージです。
サプリメントに例えるとオパールはマルチビタミン・ミネラル。

カラーストーンはそれぞれの栄養素。例えばビタミンCとかB群とかレシチンとか。

じゃあダイヤモンドって何だと言われると、固めて飛ばすというイメージなんです。

固めて飛ばす

人生で本当に求めるものは何ですか?

この問いに答えられる人にだけ私はダイヤモンドをお勧めしたいのです。


「まだ決まってない」「よくわからない」。

そういう方にはオパールをお勧めしたい。

そして何となく展望が見えてきたときにカラーストーンをお勧めしてその道の後押しをする。
ダイヤモンドはある程度成功体験もし、満足いく結果を得た方が次の展開を求めるとき、
「飛ばす」ために使っていただきたいのです。

飛ばすとは何か。

次元が変わる、規模や影響の範囲が変わる。
思いもよらなかった場所へと飛び立っていく。

そしてご自身が認識していなかった才能が開花し、広く活用されていくための
後押しとなるようなエネルギーを持つのがダイヤモンドです。

ここまで書くと文字通り、何だか飛び道具みたいですよね。

ただ、「固める」のです。
ですから本当にその道でいいの?その生き方でいいの?

そんな迷いがまだある間は、ダイヤではない石がいいかなと個人的には
考えています。

固めて飛ばす。

これはコミットした方にしか使えない飛び道具。
婚約指輪もそう考えるととても理にかなっていて、この相手にコミットするからこそ
結婚するんですものね。

その後の行方はともあれ、ダイヤモンドに込めた願いは本物のはずです。

大人になった私たちがダイヤモンドを使うとき、いったい何に(誰に)コミットするのか。
これがとても重要になるのです。

玉石混交

ではどんなダイヤでもそれが発動するのかといえば、答えはNOです。

本当にダイヤモンドってピンキリなんですね。
グレードが高ければいいかといえばそうでもない。
インクルージョンがたっぷり入っていて、グレード的には低いけれどとても魅力的な
ダイヤモンドだって実際にはあるのです。

反対に美しく輝きを放つ、ハイグレードのダイヤモンドだとしても、それほど強い
ものではない可能性もあることは否めません。

石はやはりどこまでも個体差がありますから。

非常に強い「固めて飛ばす」エネルギーを持つダイヤモンドがもたらす影響は
計り知れません。

使う人の覚悟とそのエネルギーが相乗効果を生み出したとき、何が起こるのか。
これは楽しみでしかありません。

ここまで書いておいてどうかと思いますが、どんなダイヤモンドであれ、
ご自身がそのダイヤモンドに惹かれ、そのダイヤに意図を込めたとき、
きっとなんらかの物語が始まるのだと思います。

意図してご自身を見つめ続けることで、石との物語が紡がれていきます。
ですからしっかりと石と共にあるご自身を俯瞰できる力を養いたいものですね。

Atsuko Takano